フォークの点錆は珍しいことではありません。しかし、放っておくとフォークシールを傷つけ、オイル漏れの原因になりますので早めに対処しておきましょう。
目次
出ました点錆。でも、焦らなくて大丈夫
気が付くとフロントフォークのメッキに浮いている点錆。しかしこれは、メッキの上に出やすい、よくある現象です。
走行中にはね上げたごく小さな石が、徐々にメッキに傷をつけているのです。
問題は点錆が出ている場所です。フロントフォークは思っている以上に伸縮していて、大きめの段差を越えると、かなりの位置まで沈みます。そこに錆があると、フォークシールを傷つけてしまい、オイル漏れの原因になります。
フォークシールは、アウターフォークとインナーフォークの間に入っていて、オイルが漏れるのを防いでいるパッキンです。
フロントフォークを固定しているステーより下部に発生した点錆には対処が必要です。
用意するもの
・1000~2000の紙やすり
・スチールウール(大きな点錆はスチールウールを使うと取りやすいです)
・コンパウンド
・シリコングリススプレー
・ウエス
(1)紙やすりで点錆をとっていきます
注意点は2つ。
1、フォークに対して横向きで擦ること。
縦に擦ってしまうと、縦向きの傷がつき、その溝を伝ってフォークオイルがにじみ出す原因になってしまいます。
よーく見ると、フォークにうっすらと横向きの研磨跡が見えるはずです。
2、点錆のみを優しく削り取る。
メッキによけいな傷をつけてしまうので、点錆のざらついた感じを指先で確かめながらやさしく削っていきます。
さっとやすりがけしただけで、ほぼ錆は取れました。何度か繰り返して、完全に点錆を落とします。
簡単に点錆をとることができました。これだけでも見た目はきれいですが、仕上げと、保護も施していきます。
(2)コンパウンドで仕上げます
コンパウンドでさらに細かく、やすっていきます。
この時も、ウエスは横向きに動かして磨きます。
フロントフォークはメッキが命なのです。
(3)シリコングリススプレーで保護します
シリコングリススプレーを使う理由は
フォークシールを傷めないためです。
フォークシールは、アウターフォークとインナーフォークの間に入っていて、オイルが漏れるのを防いでいるパッキンです。
石油系のパーツクリーナーなどを使うと痛めてしまうので注意が必要です。
(4)普段からのお手入れがポイント
保護で使った、シリコングリススプレーで被膜を作っておくと、錆が浮きにくくなります。
フロントフォークはとても重要な部品なので、普段からお手入れがポイントです。洗車時などにグリスが落ちてしまうので、こまめに保護しておくと良いと思います。
オイルが漏れるほどにインナーフォークが傷ついてしまった場合。
インナーフォークの再メッキ、フォークシールの交換などのオーバーホールが必要になります。
金銭的にもですが、バイクを吊るしてフォークを抜き取る大がかりな作業になるので、フロントフォークは長持ちさせたいですね。
以上。
”フロントフォークの点錆とりと普段からのお手入れ”に関する記事でした。バイクライフのお役に立てば幸いです。